あいうえお】 【かきくけこ】 【さしすせそ】 【たちつてと
なにぬねの】 【はひふへほ】 【まみむめも】 【やゆよ】 【らりるれろ】 【わ】

買取屋

 買取屋は、多重債務者のクレジットカードでビデオ・パソコン・カメラなどの商品や新幹線の切符・高速道路券・ビール券などの金券を大量に購入させ、多重債務者からこれらの商品や金券を定価の30〜40%くらいで下取りし、一定のマージンを上乗せしてこれらの商品や金券をディスカウントショップや金券ショップに転売して多額の利益を得ている業者である。

 当然多重債務者に対しては、後日クレジット会社から、商品・金券代金に手数料を加えたクレジット代金全額の請求がくることになり、多重債務者の借金は加速度的にふくれ上がることになる。買取屋は、「クレジットカードで即現金化」などという広告を出していることが多い。

 買取屋も詐欺罪などで摘発されている。なお、この場合、債務者も詐欺罪の共犯となる場合があるので、絶対に買取屋を利用しないようにしなければならない。

宇都宮健児


架空請求

 ハガキ・封書などを使い、「債権を譲り受けた」「取立を委任された」などと称して、何ら負担すべき義務のない債務の支払いを要求すること。

 指定した銀行口座への金員の振込を要求するが、もとの債権者の名称や債権額などを明示しておらず、また、連絡先として携帯電話番号を記載するものが大半である。請求する団体名や住所も架空のものが多く、文面にはことさらに脅迫的な文言が含まれていることがある。

 ヤミ金融業者などが不正に入手した銀行口座や多重債務者などの名簿等を用いて無差別に送付して金員の詐取を図っているものと思われ、あわてて連絡先に問い合わせたりせずに無視しておけば、通常、それ以上の請求が続くことはない。

山田治彦


家具リース金融業者

 被害者宅にある家財道具の売買を仮装して融資を行い、これを被害者宅に置いたまま、被害者とのリース契約を仮装し、リース料の名目で年利数百%の利息を取り立てる金融業者。

 売買契約及びリース契約の形をとっているが、実態は金融(金銭消費貸借契約)であり、出資法違反(暴利行為)、貸金業法違反(無登録営業)のヤミ金融業者である。売買及びリース契約は公序良俗違反で無効であり(民法90条)、業者は被害者にリース料を請求できない(不法原因給付・民法708条)のに対し、被害者は既払金の返還を請求できる(不当利得・民法703条)。

 業者が家財道具を持ち出そうとする場合には、ヤミ金融の取立と同様これを拒否すべきであり、屋内への強引な侵入・持ち出しは、刑法の住居侵入・窃盗罪に該当する犯罪行為であるから速やかに警察に通報すべきである。

山田治彦


貸金業規制法 

 昭和58年4月サラ金が社会問題化する中で全国サラ対協(クレ・サラ対協の前進)や日弁連などの立法運動により成立した(施行同年11月)。野放し状態の貸金業者に法の網を被せるため貸金業者に登録制を課し、業務規制(取立規制、領収書、借用書、保証契約証の発行、帳簿の保管などの義務付け)、業界団体規制、行政規制、刑事罰などの法規制を行った。利息制限法、出資法の金利規制などと相まって法成立当時は一定の規制効果が挙がった(サラ金被害は一時減少した)。

 しかし、その後貸金業者は色々の方法で脱法行為を行ったり、行政、警察などの取締の手薄なことにつけ込んで過剰融資をしたり、様々な違法行為を行うに至ったため、度々法改正が行われ、段々規制が厳しくなり、違反業者に対する刑罰も重くなっている。目下、利息制限法と貸金業規制法43条との関係について解釈論が分かれ最高裁の明確な判決が待たれていたが、昨16年2月20日最高裁は明確な判決を示した。

木村達也


金融課

 各都道府県で、知事登録の貸金業者(一つの都道府県にのみ営業所を持つ貸金業者)の監督を担当する部署。名称は「貸金業対策室」「商工課」など様々だが、必ず該当の部署はある。都道府県知事登録の業者について行政処分の申立をするなら、金融課が提出先になる。知事登録を受けながら出資法違反の営業を行うヤミ金業者も多いので、都道府県の金融課が違法業者排除の最前線となる。

 しかし行政処分の活用などに関しては地域によって温度差が著しい。ヤミ金融問題を通じて、営業所は一カ所でも「名簿屋」から情報を得て電話やfaxを利用すれば全国の顧客との取引が可能であることが明らかになってきたが、登録先の県と被害者が居住する県との連携態勢は構築されておらず、対応の甘い県は狙われる危険がある。

木村裕二


金融庁

 民間金融機関の検査・監督等の仕事を行う国の機関であり、銀行・保険会社・証券会社やサラ金・商工ローン業者の監督官庁である。クレジット業者の監督官庁は、経済産業省である。消費者にとって「クレ・サラ」は不可分であるが、国の制度としては別々の省庁が監督している。

 貸金業規制法の「事務ガイドライン」は金融庁が作っており、同庁のホームページでその内容を読むことができる。貸金業登録簿のインターネット検索や、ニセ登録業者の名称の公開なども、同庁のホームページで行っている。また、法改正に伴う規則・ガイドラインの改正などに際してはパブリック・コメントの募集もしているので、積極的に意見を送ると良い。

木村裕二


ケースワーカー

 ケースワーカーは通称名であり、正式な職業・資格上の呼称ではない。社会福祉分野ではケースワーカーはソーシャルワークの内、個別援助技術に基いて援助を行なうもののことをさす。一般的にケースワーカーは生活保護法においては生活保護現業員を、老人福祉施設においては相談員を病院においては医療ソーシャルワーカーをさすことがある。

 戦後、福祉事務所の創設に伴って生活保護法の担い手が社会福祉主事となり、社会福祉分野における援助技術活動を行なうものの数が飛躍的に増加した。但し、社会福祉主事がより高度な専門性を求められる今、社会福祉主事の養成にはさらに充実した教育内容が求められる。

 また1988年、介護福祉士及び社会福祉士法が成立し、社会福祉士が国家資格化された。社会福祉士の業務は「専門的知識及び技術をもって、身体上もしくは精神上の障害があることまたは環境上の理由により日常生活を営むのに支障がある者の福祉に関する相談に応じ、助言、指導その他の援助を行うことを業とする者」とされている。

 しかし、社会福祉士の資格所持者はもっぱら民間社会福祉分野での業務に従事しており、福祉事務所等の公的機関で働く社会福祉士は微増しているものの未だ少数である。その理由として、行政において福祉事務所職員は行政職(一般事務職)採用とされていることが多く、社会福祉分野に特化した専門性を持つ職員の必要性が認識されていないことにある。

佐藤順子


口座売買・口座貸し

 銀行口座、具体的には預金通帳・キャッシュカード・印鑑などを、他人に売却する、または他人に貸すなどの方法により、他人にその口座を使用させること。

 ヤミ金融、オレオレ詐欺、架空請求などの犯罪を行う者が、振込先口座からその身元が特定されるのを回避するため、このような口座を振込先口座として利用しているケースが多いと言われている。

 売り主または貸し主となる者には、借金のカタに口座を奪われた多重債務者も少なくないと思われるが、一方で、多数の口座を作ってこれを売却し、利益を上げている者もいると言われている。

 口座をヤミ金融などの犯罪業者に使用させた者も犯罪に問われる場合があるので、そのような者たちに利用される危険を生じた場合には、速やかに口座を解約すべきである。

山田治彦


公証人役場 

 公証人役場とは、法務大臣が指定した地に公証人が開設する事務所のことをいう。都市部に多く存在し、地域的な偏在があることは否めない。一部の公証人は特定の金融業者から集中して事件の嘱託を受けて、その業者に都合のいい公正証書を大量に作っており、問題が後を絶たない。

 公証人は全国で約550名いる。その大部分は30年以上の実務経験を有する裁判官ob、検察官obである。公証人登用試験制度は存在するが、実際には機能していない。

 公証人は国家公務員法による公務員ではなく、法務大臣が任命し、法務局・地方法務局に所属する特別の公務員である。公証人は国から給料を貰うわけではなく、その収入は、依頼者からの報酬のみである。

 公証人の職務執行には国家賠償法が適用され、公証人個人が個人責任を負わされることはほとんどないので、それがまた、責任感の薄い公証人を生み出す原因になってしまっている。

小寺敬二


公正証書

 公正証書とは、公証人が作成する証書のことをいう。公正証書には、遺言公正証書、金銭消費貸借公正証書、離婚に伴う慰謝料・養育費の支払の公正証書などがある。金銭に関するもので、債務者が直ちに強制執行に服する旨の陳述がされているものは執行証書といわれ、確定判決と同じく債務名義になる。

 判決と同程度の強力な力を持つ文書でありながら、その作成方法はあまりに杜撰である。公正証書は、委任状と印鑑証明書があれば、代理人によって作成することが出来るので、一部の金融業者(特に商工ローン業者)は債務者・保証人にろくに説明もせずに委任状、印鑑証明書を徴収し、代理で公正証書を作成する。その結果、業者が本人に気づかせないまま公正証書を作成し、債権回収に利用することが可能になってしまっている。

 今後、公正証書問題を根本から解決するためには、公正証書作成を厳格化する公証人法改正が望まれるところである。

小寺敬二


公的融資制度

 公的融資制度、中でも福祉貸付制度は「生活福祉資金貸付制度」「都道府県・市町村単費による貸付制度」「母子及び寡婦貸付制度」に大きく分けられる。生活福祉資金貸付制度は、民生児童委員の運動によって、わが国唯一の低所得世帯に対する福祉貸付制度として発足した。1950年には国庫補助が始まり、1990年に名称を世帯更生資金貸付制度から生活福祉資金貸付制度に改称して今日まで存続している。相談窓口は市町村区社会福祉協議会又は地域の民生児童委員となっている。生活福祉資金貸付制度は「低所得世帯・障害者世帯及び高齢者世帯に対して資金の貸付けと必要な援助指導を行なうことを通して経済的自立及び生活意欲の助長促進並びに在宅福祉・社会参加の促進を図り安定した生活を営むことが出来るようにすること」を目的としている。資金の種類は2004年現在、更生資金・障害者更生資金・生活資金・福祉資金・住宅資金・修学資金・介護療養資金・災害援護資金・離職者支援資金・緊急小口資金及び長期生活支援資金の計11種類にのぼっている(但し、 緊急小口資金については未実施の自治体もある)。貸付対象は市町村によっても異なるが、概ね生活保護基準の2.0倍以内の世帯であったり、住民税非課税世帯とされている。

 なお都道府県・市町村単費による貸付制度は緊急時の生活費を貸付けるものであり、市町村区役所が窓口になっている。
また、母子寡婦福祉貸付制度の対象は以下のとおりである。

母子福祉資金
(1)20歳未満の児童を扶養している夫のない女子
(2)20歳未満の父母のない児童

寡婦福祉資金
(1)過去に母子家庭として20歳未満の子を扶養したことがある配偶者のない女子
(2)40歳以上の配偶者のない女子で所得が一定基準以下のもの

 貸付資金の種類は、生活資金、住宅資金、転宅資金、就学資金、就学支度資金、結婚資金、児童扶養資金、就職支度資金、修業資金、技能習得資金、事業開始資金、事業継続資金、医療介護資金である。申請は福祉事務所で受付けている。

佐藤順子


告訴・告発・申告

 「告訴・告発」は、捜査機関に犯人の処罰を求めることであるが、それを法律上告訴をすることができる者(犯罪被害者等)が行うのが「告訴」であり、それ以外の者が行うのが「告発」である。

 貸金業者等に、恐喝、脅迫、暴行の刑法犯はもちろん、貸金業規制法で義務づけられた書面の交付等がないなどの場合も含め、犯罪(罰則の対象)にあたる事実があれば、警察等に告訴や告発ができる。

 「申告」とは、貸金業法に違反した貸金業者の行政処分を求めるものであり、監督機関である登録先(内閣総理大臣又は都道府県知事)に対して行う。

 行政処分の内容としては、業務停止や登録取消があり、誰が「申告」できるかについては制限はない。

 刑事処分や行政処分は、貸金業者の違法行為に対する大きな抑止力となるうえ、捜査機関や監督機関に違法な実態の報告としての機能も果たす。

辻泰弘


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